ライトノベル新人賞を取って作家として生計を立てるためのメゾット


誰でも新人賞は取れる!




平凡なやつでも新人賞が取れた!

私は、現在、プロの作家として生計を立てている。

私は、作家を目指すにあたって、一つの誓いを立てた。
それは、「作家になったら新人賞を取って作家になるための方法論をまとめて発表する」というものである。

私は、作家になるために大変な苦労をした。
文章がうまいわけではない。作家になった今も相変わらずで、私が出版社に送る原稿はことごとく血染めの原稿として戻ってくる。
個性的なキャラクターのアイデアが次から次へと思い浮かぶわけでもないし、ストーリーだって、どこかで読んだことがあるような平凡なストーリーしか思いつかない。
それでも、ありがたいことに、プロの作家として生計を立てているのであるから自分でも不思議である。

こんな平凡な奴だと書くと、
「お前は、きっと出版社に特別なコネがある人間なんだろう」
「お前の親が有名作家で、親のコネで作家になったんだろう」
と思う方もいるかもしれない。

しかし、いずれも間違いである。
私は、親戚はおろか、同級生や親友に出版社で働いている人間がいるわけでもないし、ましてや、有名作家の子供や孫でもない。
出版社や作家に無縁の人間である。
何度も新人賞に応募して、不採用通知を幾度ももらい、それでもあきらめずに応募し続けて、ようやく受賞し、作家になった。

新人賞に応募しては、落選することを繰り返している方にとっては、新人賞を受賞するなんて、とんでもない化け物だと思うかもしれない。
しかし、新人賞を受賞している人間は、決して、特別な人間ではない。
小説を書くための作法にのっとり、創意工夫を凝らせば、誰でも受賞することができる。
私のような平凡な人間だって受賞できるのだから、あきらめてはだめだ。

実は、私は、一度、作家になることをあきらめた時期があった。
何度も一次選考落ちだの二次選考落ちだのを繰り返しているものだから、私には、作家としての才能はないのだろうと、あきらめて、創作活動からも身を引いた。
数年は、創作活動から離れていた。

ある時、ふと、一つの作品の構想が思いついた。
トイレに入っている時である。どうしてそんなときに思い付いたのかはわからないが、神が降りたというのはこんな時のことを言うのだろう。
早速、私は、数年前まで書いていた作品とは、全く違う作風の作品を書き上げて、新人賞に応募した。
それを機に作品を次から次へと書き始めた。
そして、最初に応募した作品で、新人賞を受賞して、作家として一歩踏み出したのである。

作家になることは容易なことではない。
司法試験に合格するよりも難しいことだ。アイドルグループの総選挙で一位になることくらい難しいことだ。
だから、何度も挫折してしまうのが当たり前だと思って、あまり思いつめない方がいい。
時には、創作活動から身を引いてみるのもいい。他のことを思いっきりやって、作家になることを忘れてしまうのもよい。
そうすることで、思いがけないアイデアが浮かび上がることもあるのだ。

このサイトを開設するにあたり、私は、自分のペンネームを記さない。
あえて言うならば、「自宅警備員の自称プロ作家」ということにしておこう。

プロの作家なら、名前を記した方がアクセスが上がるだろうに。もったいないと思う方もいると思う。
私も、できればそうしたい。

しかし、作家として、活動していると、先に立てた誓いがいかに馬鹿げていて素人めいているかに気が付いたのだ。

作家というのは、小説を書くことを事業としている自営業者である。
自営業というと、身の回りには、たくさんあると思う。
例えば、ラーメン屋さんがあるかもしれない。そのラーメン屋さんが繁盛していたとすれば、これから、ラーメン屋さんを開こうとしている人は、誰しも、繁盛している秘密を知りたいと思うだろう。
だけど、そんなことは企業秘密であるから、ベラベラとしゃべるわけがないことは想像に難くない。

とりわけ、作家は、その行動すべてが、企業秘密と言っても過言ではない。
朝起きてから、何を考え、いつ執筆して、資料をどれだけ読んで、どんな本を読んで、どんな人と話しているのか・・・
いずれも、作品を発表するにあたっての企業秘密なのである。

作家は行動すべてが秘密のベールに包まれていなければならない。
少しでも秘密が漏れれば、それを真似して、作家になる新人が後を絶たず、たちまち、自らの立場を窮地に追いやってしまうからだ。

プロの作家が自分の名前を出して、小説の書き方講座などという本を書いたり、サイトを立ち上げることは馬鹿げているのである。

だけど、私は、一度立てた誓いを守らないと気が済まない性分である。
私が作家になれたことは奇跡と言ってよい。それなのに誓いを破ったらこの先どうなることか・・・

幸いにして、誓いを立てたとき、「作家としてのペンネームを記して」という誓いは立てていない。「本にして書く」という誓いもしていない。

だから、こういう形で、私、「自宅警備員の自称プロ作家」の創作メゾットを公表することにした。

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